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2010年5月20日更新
これからは、家庭で高画質3D映像を楽しむ時代。DVDからブルーレイ、そして今、先端映像技術は3Dという次のステップへ。妥協の無い高画質を追求する開発陣が、そのこだわりを語ります。
私たちが開発を進めているのは、ご家庭で気軽に高画質の3D映像コンテンツをお楽しみいただくためのシステムです。これは、プラズマテレビとブルーレイディスクプレーヤー、そして対応ソフトと専用の3Dグラスをお使いいただくことで、映画館用に製作された3Dコンテンツの情報を、劣化のない高画質でお楽しみいただけるものです。現在、2010年の商品発売・普及に向けて様々な取り組みを進めているところです。
パナソニックの「FULL HD 3Dホームシアターシステム」
はい、特にハリウッドでは2009年以降も3D映画の公開予定が目白押しとなっています。3D上映に対応できる劇場も急増しています。
実は、3Dがブームとなるのは今回が初めてではありません。かつて映画館で赤青レンズのメガネをかけて3D作品を体験したことのある方も多いでしょう。しかし、現在脚光を浴びている3Dは、撮影ノウハウも、上映方式も、一昔前のものとは比べ物にならないほどのクォリティに進化しているのです。従来の3Dよりも優れた高画質、大迫力の映像を供給・上映できる環境が整ってきたこともあり、映像クリエイター側、つまりハリウッドで活躍する映画監督たちも、これまでに無かった3D映画を形にすべく意欲を燃やし始めています。
私たちは、こうした映画業界の動向に即応すべく、ブルーレイ技術を3D対応へと進化させていく事にしました。これまでも、映画の創り手たちの思いと真摯に向き合い、映画館の感動をご家庭で気軽に楽しんでいただくべく、常に新しいモノづくりにチャレンジしてまいりました。ソフトでも、ハードでも、そして3Dという新たな表現形式でも、お客様には、いつもその時その時、最高のモノをお届けしたい。それがパナソニックの思いであり、その実現のため技術開発に努めています。
まずは3D映画用に「1920 x 1080フルHD画質」で撮影された左眼用、右眼用のオリジナル映像を、劣化させることなく、そのままディスクに収録します。そしてこの映像を3D対応ブルーレイディスクプレーヤーとテレビで再生します。
パナソニックでは、3D再生に「フレームシーケンシャル方式」という再生方式を採用しています。これ自体は1980年代から存在する技術で、「左眼用、右眼用それぞれの映像を交互に再生する」のですが、これまでと大きく違うのは、左右の映像がそれぞれ1秒間に60コマという超高速で交互再生されるということ。片眼用の高画質映像が1秒間に60コマ、ということは、両眼では1秒間に120コマの高画質映像を見ていることになります。これらの映像を3Dグラスで観ることで、結果、フルHD高画質を楽しむことができます。
3D映像再生の仕組み
このときの画面を、映像と同じ速度で左右のレンズを交互に開閉する専用3Dグラスで観ることで、人間の脳は画面に映ったものを3D映像として認知するわけです。そして1秒間あたりの情報が多い分だけ、よりイキイキとした臨場感あふれる3Dの立体映像を楽しむことができるんです。
ちなみに、従来の3D再生方式の情報量は・・・
従来方式と比較いただくと、パナソニックのフレームシーケンシャル方式が1秒間に届けることのできる画像情報の密度の濃さがおわかりいただけるかと思います。
パナソニック ハリウッド研究所(PHL)
コンテンツが3Dになると、ソフト制作、例えば映画本編はもちろんメニュー画面や字幕の設定などにおいても独自のノウハウが必要となります。これらの研究を急ピッチで進めるため、2009年2月、PHL内に新拠点となるPHLアドバンスドオーサリングセンター(PHL-AC)を設立しました。
ここでは、「3D対応デジタルシネマプロジェクター(劇場用Dolby 3Dシステム)」や「FULL HD 3D 103v型プラズマシステム」などの3D関連設備を拡充させるとともに、3D対応の画像圧縮技術(MPEG-4 MVC: Multiview Video Coding)の開発等、オーサリングシステムの3D拡張機能の開発を進めています。また、それらと並行して、3D版ブルーレイタイトルの試作にも取り組みつつあります。
またパナソニックは、ソフト化まで視野に入れたより効率的な3Dコンテンツ制作を実現するために、3D映画の製作段階におけるサポート体制も強化しています。2008年から2009年にかけては、ハリウッドの著名な映画監督ジェームズ・キャメロン氏の実写3D映画「AVATAR(アバター)」制作において、テストカメラの開発等、さまざまな技術支援を行いました。
キャメロン監督は「3Dは、トーキー(音声)化、カラー化と同じように、新たな標準的な映画製作の技術である」とコメントしている通り、本腰を入れて3Dに取り組み、その技術を深く理解した上でクォリティの高い3D大作を完成させました。
PHL-ACでは、380インチスクリーンを持つデジタルシネマ評価室で3D上映・画質評価を行っている。
3Dタイトルの検証用として、3D対応65v型フルHDプラズマテレビも導入。
彼のように3Dコンテンツ制作に熱く取り組むクリエイターたちの想いを受け、私たちは2009年4月20日、米国ラスベガスで開催されたNABショーにて、業界初のプロフェッショナル用「3Dカメラレコーダー」の開発を発表。2010年1月には、「一体型二眼式フルHD 3Dカメラレコーダー」を春から受注開始することを発表しました。メモリーカードを記録メディアに採用して、メカレス化・コンパクト化を実現したこのカメラは、これまでセッティングから撮影まで多くの労力と時間を要してきた従来の3Dカメラシステムと比べ、3Dコンテンツの収録を飛躍的に効率化。今後私たちは、このカメラと「デジタルAVミキサー」、そして3D映像の評価が可能な「3D LCDビデオモニター」による、フルHDの高品質3D映像制作システムの普及に注力していきます。
2010年1月の"2010 International CES"でお披露目となった業務用「一体型二眼式フルHD 3Dカメラレコーダー」。従来は、映像クリエイターたちが各々工夫して既存の2D用カメラを2台組み合わせるなどして3D映像を撮影していたが、今後はこれ一台で高品質3D映像の撮影が可能となる。撮影した映像は、その場ですぐに「3D LCDビデオモニター」に映してチェックできるのはもちろん、3D映像評価が可能なプラズマディスプレイでの確認環境も実現していく方向。
これからは、映画を作る現場、編集する現場で得られる高画質を、映画館のみならず、ご家庭のテレビでもそのままのクォリティでお楽しみいただける時代がやってきます。もちろん3Dのジャンルにおいても、映像制作現場のみならず、ご家庭で快適に時代の最先端を行く高品質映像をお楽しみいただけるよう、プラズマディスプレイを軸とした3Dシアターシステムの開発を進めていきたいと思っています。
当社では、2008年9月の"CEATEC JAPAN 2008"(千葉県幕張市)を皮切りに、"2009 International CES"(ラスベガス)、"2009 NAB Show (全米放送機器展)" (ラスベガス)、"CEATEC JAPAN 2009"と、世界各地の展示会でつど最新の「FULL HD 3Dプラズマシアター」を公開。3D技術開発の「いま」をお伝えしてまいりました。また、2009年秋から、北米、欧州各地でトラックツアーやモールツアーを実施。より多くの方にFULL HD 3D映像の臨場感を体感いただきました。
そして2010年1月の"2010 International CES"においては、世界に先駆けての商品発表を実現、2010年春から順に世界各国で発売へ。
いよいよお客様のリビングルームへ「FULL HD 3Dプラズマシアター」をお届けできる運びとなりました。
"2010 International CES"においても、パナソニックブースのFULL HD 3Dプラズマシアターは大盛況。
今後も、一人でも多くの方に高精細、高品位の3D映像を楽しんでいただくために、映像制作をサポートする先進機器、映像クリエイターの想いを忠実に再現できる3Dソフト制作はもちろんのこと、一般のご家庭へのFULL HD 3Dシアターの一層の普及に努めてまいります。